プロカメラマンの撮影秘話 河野 譲 カメラマン

2013年2月27日 水曜日
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今回は、マラソンなどの撮影をこなす河野カメラマンにお話を伺いました!

僕はカメラマンになる前は現像所に勤めていたので、プロのカメラマンと話をする機会が多かったんです。フィルムを預かる時に細かい注文を出す人もいて、いろいろと考えながら現像していたことが、今に生きていると思います。

その後、カメラアシスタントをやりながら自分でも結婚式のスナップ写真を撮っていた頃に、知り合いのカメラマンからフォトクリエイトを紹介してもらいました。最初の仕事はマラソンでした。それ以来、コンスタントにマラソンの撮影をやらせてもらっています。

マラソンの撮影は時間も長くなりますし、体力的には大変です。東京マラソンの場合、早朝から8時間撮り続けますし、時期的にもとても寒いので、心が折れそうになるときもあります。そんなときこそ僕は、ランナーに声をかけるんです。


前回担当したときは、ゴールに近い銀座二丁目で撮影していたのですが、この辺りになるとランナーたちもバテバテなんです。“頑張って”とか“もう少しでゴールですよ”なんて声をかけると、喜んでくれる人もいます。笑顔でピースしてもらえたときは、ランナーと心がつながっている気持ちになって、時間なんか忘れちゃいますよ。

中には顔も上げられないぐらい疲れ切っている人もいて心配になることもありますが、こういう人が意外と写真を買ってくれるんです。“2度とこんな姿になりたくない、という自分への戒めの気持ちから写真を買いました”とアンケートに書いてくださって、どんな場面も真剣に撮らなきゃいけないと改めて思いました。

 

マラソンの撮影を担当させてもらうようになって6年が経つのですが、最初の頃はランナーに声をかけていいものか、迷っていたんです。うるさいとか迷惑だとか思われたら申し訳ないので。そこで、ランナーの気持ちを知るためにマラソン大会に出場してみました。その結果、疲れている時に声をかけてもらったら嬉しかったんですよ。やる気が沸いてくるのを感じました。

だから僕は撮影しながらランナーに声をかけるんです。応援するように声をかけると、もう一度気合いが入るランナーが多いということが分かりましたから。実際にアンケートで“諦めようと思ったときにカメラマンから声をかけられて、もう一度頑張ろうと思いました”というコメントをもらったときは、本当に嬉しかったですね。

 

僕は、どうせ撮影するのならこちらも楽しもう、という感覚で毎回シャッターを切っています。黙々と撮影するよりも、自分も参加している気持ちになった方が楽しいですし、良い写真が撮れますからね。これからもランナーの良い笑顔を撮影できるよう、僕はランナーに声をかけ続けていきます。

(文責:ライター金子塾 三浦)

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