もっと練習してリベンジしたい!

2013年4月10日 水曜日
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 年に2回出場していたハーフマラソンを断念したのは2年前のオートバイ事故が原因だった。渡辺和浩さんの右足関節に後遺症が残ってしまったのだ。

「怪我して運動ができなくなるかもしれないとなったとき、実はそれほどショックはありませんでした。他に違うことをやればいいかなと思っていましたから。具体的には、聴く機会があった三味線をやろうかなと」

しかしそうはならなかった。

 

「ジッとしていると体重が増えてきましてね。それに、もう一度運動したいという、心の底から湧き出るものがあったんです

当時、リハビリの一環でエアロバイクを使っていたということもあり、担当医師もロードバイクならと奨励してくれた。

 

 自転車をこぐこと。これが思いのほか、渡辺さんの気持ちにハマった。

自分の力で遠くへ行くって、楽しいと思いましたね。やみつきになって、最長で、千葉から実家の福島市まで行ったこともありました。夜中の2時に出て、到着したのは午後の3時。夏だったので大変でしたよ」

 

 やがて自転車への情熱はレースへの出場という形となって表れる。10月に行われた『ツール・ド・ちば2012だ。

「これは3日間で350km走るという、純粋なレース形式ではなくロードバイクを楽しむというイベントに近いですね。私は仕事の都合で初日の129kmだけ参加しました」

 

 朝7時に出発し、午前中は誰もスピードを出さず、全員でゆったりと走っていた。

「これならラクだと思いました。景色ものんびり見ることができましたし。ところが、お昼を食べて午後になったら、急にペースが上がったんですよね。前のほうに競輪選手たちがいて、彼らがスピードを上げると、みんなそれについて行って。かなり急な上り坂もあったんですが、グイグイ進んでいくんです

 渡辺さんは置いていかれないように必死にペダルをこぎ続けた。当然、風景を見る余裕はない。129kmを走りきったときにはレベルの違いを感じ、打ちのめされた気持ちになった。

 

「坂道をもっとトレーニングしないと駄目だなと思いましたね。あとは、3日間参加できるようにスケジュールも調整しないと。1日だけだと、『ツール・ド・ちば』に出場したんだ! という満足感がありません」

 

 渡辺さんは現在、日々の仕事とやりくりしながら、ロードバイクに乗り、なおかつ事故前から続けている少年野球の審判も行っている。右足の後遺症を感じさせないぐらいアクティブだ。

 次回の『ツール・ド・ちば』には「リベンジしたいので絶対に出ます」と決意を語り、さらには他のレースにも出場したいと、新たなチャレンジにも意欲的だ。

(文責:ライター金子塾 滝沢)

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