創立138年で初の快挙!

2015年3月25日 水曜日
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『第45回 香川県小学生選抜陸上競技大会』に出場を決めたH.Mさん。香川県小豆郡の小学5年生だ。

小豆郡とは、瀬戸内海に浮かぶオリーブの生産で有名な香川県小豆島と豊島を含む地域。

 

H.Mさんは陸上以外にも様々なスポーツが好きで、少年野球や水泳も力を入れている。毎年夏に開催される郡内小学生水泳記録会、背泳ぎ50m・100mで県大会にも選抜され出場。

秋に同郡で開催される小学生陸上記録会に出場し、ソフトボール投げの部で2位に約5mの差をつけ、今回『第45回 香川県小学生選抜陸上競技大会』に出場を決めた。

「小豆島は小さな島。この小さな島から香川県の大きな大会へ行くということが、H.Mには少しプレッシャーになったかもしれないです。」母のH.Sさんは言う。

大会当日はH.Mさんが通う小学校の校長先生はじめ、たくさんの先生方や家族一同も、応援席へ足を運んだ。

 

この大会ソフトボール投げの部は、予選で3投、決勝に進むとさらに3投することができる。

この日、H.Mさんはソフトボール投げが普段に比べ、やや思わしくない出だしとなった。

 

実は、この大会の2ヶ月前からH.Mさんは身体の、とある症状に見舞われていたのだ。

それは、スポーツをする成長期の子どもに多く見られる、膝の骨の下にある成長軟骨部が剥離することで痛む「オスグッド」というものだ。

普段の生活中でも練習を終え、下校する頃は歩く度に足をひきずるほど痛む。

そのため、「大会の1ヶ月前から、走り込みができず、ナーバスになっていたと思います。」H.Sさんは、娘を気遣ってそう言った。

 

大会当日、オスグッドの痛みと闘いながら、H.Mさんは3投目までをなんとか投げ終わった。この時点で決勝の8名に残った。

決勝からの、続く4投目も5投目も、どうしてもいつもより伸びが少なく、あまり良くない。

H.Mさんは、リラックスしているはずだった。大人数の中で誰とでも気さくに話す明るい性格。緊張して実力が出せないということは無いはず。

また、この大会の年の夏、H.Mさんの祖母は突然思わぬ病に倒れ、心臓の緊急手術を受けて入院するも、この大会を楽しみに退院、応援に駆けつけてくれた。そんな家族のためにも頑張りたいとH.Mさんは思っていたにちがいない。

ただ、オスグッドの痛みには、そんなH.Mさんでも勝てないのだろうか。

 

もうこれ以上追い上げるのは難しいのだろうか。誰もがそう思った、6投目。

 

最後の投球の結果がわかった瞬間、H.Mさんを応援にきていた全員が、歓喜の渦に包まれた。

最後の一投が暫定トップの記録を約1m上回った。そしてH.Mさんの優勝が決まった。

H.Sさんは、「みなさんの喜び方といったら、はんぱ無かったです。」と微笑む。

そして、表彰台で満面の笑みを浮かべたH.Mさん。

 

「オスグッドの痛みにも耐えて、よく頑張ってくれたと思います。最後まで諦めずにやれば、結果につながるということを実感したのではないでしょうか。」そうH.Sさんは言う。

前年の同大会において、同小学校の男子が幅跳びの部で優勝。そして、今回、H.Mさんは同大会同校2年連続の優勝者となる。

本人や家族の嬉しさはもちろんだが、小学校としても創立138年の歴史において2年連続優勝は、同校史上初というとても栄誉あること。

 
現在、小豆郡には小学校が9つある。しかし、4月にはH.Mさんの通う小学校を含める4つの小学校が、閉校となる。そして、統合された新しい小学校が開校する。それでも、郡の選抜大会は今までどおり開催される。来年度、6年生なっても、陸上は続けたいというH.Mさん。

H.Mさんの将来の夢は、「救急救命士になること。」母のH.Sさんが消防署に事務職員として勤務していることから、消防士や救急救命士の活動をより身近に感じているのかもしれない。

 どんなに足が痛くても、県で1位を獲ることが出来る力は、将来の夢をつかむ力にもつながっていくにちがいない。

 

 

 

 

(文責:石渡 素子)

 

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