写らない想いから生まれる1枚/岡本範和カメラマンの撮影秘話

2015年5月6日 水曜日
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4年くらい前からフォトクリエイトで新体操の撮影をしています。お世話になっていたカメラマンさんに、新体操の撮影をやってみないかと声をかけられたことがご縁です。
最初は演じる方にある程度寄って撮っていたのですが、ユーザーさんや大会運営者の方とお話をして、全身をおさえることが喜ばれるということがわかりました。
 
新体操は、野球などのスポーツとちがって、「表現スポーツ」。
手足や指の先までの表情をも撮る必要があります。そのためには、まず、本番前の練習を見学し、最後の決めポーズまで頭に入れます。立ったままのポーズなのか、身体の状態を伏せてのポーズなのかなど。そうすることで、撮影するポジションも確実に決めることができますからね。
 
新体操は、年齢によって身体の使い方も色々あり、決めポーズもそれぞれ変わってきます。ですので、その「年齢にあった1枚」を撮りたいと考えています。また、一瞬のカットでかいま見える、演じる方ご自身の雰囲気。その雰囲気が、普段とは全く違うものを醸し出している姿を撮る事も、可能だと思っています。例えば、普段は可愛らしい雰囲気や動きの方が一瞬のカットでとても凛々しく見えたり。そういう1枚が撮れた時は嬉しいですね。
また、一昨年、今年、翌年と、年々撮っていくと、そのお写真がだんだん積み重なって成長が目に見えることもいいですね。
今年はひざが顔につくようになったなあとか。
 
私は以前、撮影技術向上の為に学校さんなどへ撮影に行っていたことがあります。そういう中でも特に注意をしていたことがあります。それは、撮影することによって「演じる方のお邪魔にならないようにすること」です。シャッター音ひとつにしても演じる方の集中力に影響してくると思います。演じる方が集中していただくことで、我々がより良いカットをたくさん撮れることにも繋がると思います。そこには、撮影した写真をご覧になった方に喜んでいただきたい、がっかりした気分になってほしくないという思いがあるからです。
 
団体戦などで、本番エリアの脇から演技を観覧しているサブの子や監督さんたちの表情にも私は注目します。本番エリアの脇の皆さんは本番のカットには決して入らないですが、本番までに、どれだけの時間を仲間と費やし練習してきたことか、私は考えます。そして、見ていると皆さんの様々な思いが表情にくっきりと表れるんですよね。本番の後、演じた皆さんと一緒に気持ちをわかちあう様子にも目がいきます。
 
撮影するにあたり私が普段の生活の中から気をつけていることがあります。それは、水分や食事のとり方です。新体操の撮影時間は2時間や3時間つづくことが多いです。ひとつの競技ゾーンに一人のカメラマンが付く場合は、その場をひとたりとも離れられませんからね。撮影当日は、トイレに行く回数が限られます。前日から食事のとり方にも気を配ったり水分を少なめにしたりしています。
そんな風にして、私は新体操の撮影をしています。これからも、皆さんの素敵な演技をたくさん撮っていきたいと思いますので、どうぞ宜しくお願いいたします。
 
 
(文責:石渡 素子)
 

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